沖縄の島建築の要素として欠かせないものの一つに、花ブロックがございます。
花ブロックとは、コンクリートブロックに空洞を作って柄などをデザインしたもののことを言います。
遠目に見ると無機質に見えがちなコンクリートの住宅たちですが、
そのひとつひとつをよく見ると、花ブロックによって個性が溢れています。

今回ご紹介いたします物件は、読谷村伊良皆にあります3階建ての住宅。
ベランダやルーフバルコニーの柵には、シンプルな四角い穴の開いた花ブロックがズラーーーっと。
これでもかと言わんばかりに並べられ、「島建築らしさ」を演出しております。
こちらに押し寄せてきそうな、そんな勢いまで感じさせる圧巻の光景です。

1階は昔懐かしい雰囲気。和室が2部屋と洋室が1部屋。
和室の大きな窓からは外の庭の様子も見えて、優しい日の光を浴びながらの昼寝が捗りそう…。
欄間も装飾も初めて見るタイプ。シンプルながら可愛らしいです。
キッチンはL字型のものが残っており、バラのイラストが何とも言えない味を出していますね。

1階とはうって変わって、2階はキレイにリフォームをされた2LDK。
全てのお部屋が引き戸でつながっており、緩やかにスペースが区切られております。
キッチンもシステムキッチンにリフォームされており、水回りもピカピカです。
とてもユニークだったのがトイレ。前面のドアだけでなく、横からも引き戸でもアクセスできます。

そして、はたまた3階は、もともと2世帯のアパートだったのでしょうか。
間取り図を見るとわかるように、シンメトリな作りですが1世帯につながっております。
玄関ドアを開けると、土間を通じてもう一つの玄関ドアとつながっている…。何だこれは…。
バストイレなんかは、壁を挟んで完全に線対称。なかなか見られない光景ですね。

そしてそして、まだありますよ、屋上。なんとまあ素晴らしい景色だこと。
撮影日はあいにく雲が多く、曇ったり晴れたりの天気でしたが、海までバッチリ。
雲も多いはずなのに、慶良間諸島もうっすら確認できました。
屋上も、もちろん花ブロックの柵に囲まれ、優しく見守ってくれていますね。

何なんでしょうか、このバラエティに富んだ建物は。
1階、懐かしい雰囲気。2階、ピカピカリフォーム。3階、元アパート？。4階、絶景ルーフバルコニー。
さあ、もうこの物件を見たくなっちゃってるでしょ。お問い合わせお待ちしております。


text : しばす