那覇市おもろまち。数十年前に軍用居住地が返還された後、急激に開発されたこの地域は、今では市役所の分所や商業施設やオフィスビルなどが立ち並び新都心と呼ばれるようになりました。
それに伴う著しい人口増加の為、高校や小学校も建設され賑やかなイメージが定着していますが、開発前は何もない、だだっ広い静かな土地でありました。

「おもろまち」と隣接する「上之屋」とのちょうど境目に位置する場所で、開発前から鎮座していたこの建物は、めまぐるしく変わりゆく周りの様子を見守ってきたことでしょう。
区画整理が行われる前は「上之屋」であった住所が、開発後に「おもろまち」へ変わった事からも伺えるように、築28年のこの先輩は、次代に流されない落ち着いた風格と、正統派の品格が漂っています。

上に上に伸びる建物が多くある中、貴重な一種低層住宅地域にあって、角地の平屋というなんとも贅沢な物件です。お庭も十分な広さがあり、愛情を持って手入れしたであろう和風庭園や、彫刻が施された重厚な木製の玄関ドア、各部屋の吐き出しから伸びる濡れ縁（縁側）など、丁寧な生活をしていた様子が伝わってきます。

キッチン部分は増築なので比較的新しく、システムキッチンに入れ替えられているので快適そうです。ただ、キッチンと洋室5帖の間の上部にアルミサッシュ枠が残っており、若干の増築感がありますのでご見学の際は実際にご確認ください。
バスルームにはボイラー室に向かって大きなガラス窓があるため、光が入り込み開放感があります。

お庭を彩る緑のボリュームも具合い良く、徒歩1分には公園もあり、都会的なおもろまちとは違った印象の貴重な物件です。慌てず、騒がず、しっとり暮らしたい方のお眼鏡に叶う事と思います。