古民家とは何か。今日はそれを皆さんで改めて考えてみたいと思います。
古民家リノベ、古民家カフェなどなど…よく耳にします。「古い民家」と書いて古民家。「古い」、ねぇ…。

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沖縄市知花交差点から「さいばんしょ通り」へ。
徒歩10分圏内にスーパーやコンビニ、飲食店や学校も点在し、生活にも便利なエリアです。

メインの通りから少し路地を入った、瓦屋根やコンクリの年季の入った建物が立ち並ぶ住宅地。
その中でひときわ輝く、真っ白に塗装が施された古民家がひっそりと佇んでいます。
瓦屋根、外壁、雨戸まで白に統一された、ある種、古民家としては特徴的な外観となっております。

あまりにも手入れの行き届いた外観に、これは「古」民家なんだろうかという疑問すら浮かんできます。
それでも中はやっぱりダメージとかあったり、いろいろと建て付けが悪かったりするんでしょ～？


そんな不安は玄関を開けた瞬間に吹き飛びます。
室内リフォーム済みのこちらの物件は、オリジナルの建具も残しつつ、必要な箇所に修繕を入れて再生されました。

玄関から和室を挟むように二手に伸びる廊下は、家の奥行きを存分に表現します。
その廊下から眺める和室。フォトスポットがありすぎて、たまりません。
床の間の細かな装飾、押し入れの戸の障子、欄間の美しい彫刻、年季の入った鴨居…。う～ん、たまらん。

和室を抜けると洋間が2部屋にLDKのスペース。ここに昔ふすまがあったんだろうな～と想像させる木枠も残っています。

広々としたLDKの奥に鎮座するのはながーーーーいキッチンカウンター。
これも当時のものが残っているのでしょう。木目の取っ手もいい味出してます。
こんなに広いキッチンカウンターなら、私が一番苦手な料理のマルチタスキングも余裕綽々なのかしら…。


キッチン横の引き戸を出ると水回りスペース。昔の古民家って水回りが外に分離しているところがありますよね。
こちらはしっかり屋根と壁で囲まれているので、冬に寒い思いをしなくてもOK。
シャワールーム、トイレ、それぞれタイルも張り替えられ、快適に過ごせるようにリフォームされております。

水回りスペースからのドアを開けると、建物裏手のコンクリのタンクと小さなお庭がお出迎え。
ちょっとお花を育ててみたら、白い建物がより映えるかも。

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古民家、古民家というけれど、ただただ「古い」建築様式というだけではないと、私は思います。
それぞれの個性があふれる「個」民家であり、沖縄固有の生活スタイルが表れる「固」民家でもある。
この家は、使い方を顧みて、リフォームで新しい息を吹き込んだ「顧」民家とでも言いましょうか。

…ちょっと「顧」民家は無理矢理すぎますかね…笑


鬼瓦に刻まれた「コ」の文字が控えめに主張しつつ、こちらへ問いかけます。
あなたならこのお家に、どんな「コ」をあてはめますか？


text：しばす