全ては一通のメールから始まった。

2024年4月下旬、お問い合わせのメールにこんな相談が届く。
「東村にある、もともと公民館として使われていた建物を沖縄不動産文庫で紹介できないか…。」

「もともと公民館だった建物…？」 → 「…なんておもしろそうなんだ…。」 → 「…行くしかない！」

築47年のこちらの建物は、かつては地域の方々が集まる公民館として利用されていました。
しかし、集会所を新たに建てることとなり、こちらの建物が利用されなくなったようです。
その後、現オーナーが譲り受けてから賃貸に出され、前入居者の退去を機に今回のご相談を頂きました。

建物は公民館特有の窓の面積が多い作りから、住宅として利用しやすいようにリフォームが施されました。
聞いた話によりますと、オーナーのお知り合いのご夫婦がこのリフォームに携わったそう。そういった人の繋がりも温かいですね。


建物の中からご紹介。間取りは3LDKとなっており、どこか懐かしさを感じる雰囲気。
ふすまや手すりなどのお部屋の随所に古き良き面影が残り、優しく包んでくれます。
床が柔らかくなっているところがあったり、配線がむき出しだったり、それもこの建物の愛嬌として受け入れちゃいます。

建物の外は、広い庭と歴史を感じる花ブロック、そしてフクギの濃い緑に囲まれています。
裏手の路地は沖縄の集落のまさにそれといった感じで、心の中で「うわ～、好き～こういう景色…。」とつぶやいてしまいます。
外観はきれいに白く塗装がなされ、周りの緑の中に映え、まぶしささえ覚えます。

敷地の隣には「宮城の宮」がひっそりと佇んでおり、今でも年に数回地域の方々による行事が行われているそうです。
公民館という単に人が集まる場所という機能的なものだけではなく、何と言うか……、
この集落を守ってくれている良い「気」のようなものを感じます。



物件の現地確認を終えた後、とてもほっこりとした気持ちになりました。
よく聞きませんか、植物に声をかけたり、音楽を聞かせたりするとよく育つ、なんて話。
この建物も、人が集まる場所として地域の方々の生活を支える中で、いろいろな人から感謝されたり、
地域のお祭りの音楽を聴いたりしながら、今日まで集落の人たちと一緒に暮らしてきたのかなと想像します。
だからこそ、こうしてリフォームをして、さらに新しい使われ方をしようとしている。
そしてこれから使ってくれる人も、そんな声掛けをしてくれるんじゃないかな。そう感じます。

----------------------------------------------------------------

やんばるの大自然は、2021年に世界自然遺産に登録されました。
「やんばる三村」と呼ばれる国頭村、大宜味村、そしてここ、東村もその一つ。

東村のキャッチコピーは「花と水とパインの村」。
3月にはつつじの花が日本一早い開花を迎え、つつじ祭りも開催されます。
物件から徒歩3分のところには、「ながはま海岸」という名前の手付かずの絶景ビーチがありました。
道の駅で試食させていただいたパイナップルは非常に糖度が高く、絶品です。
なんだか、走攻守そろった自然界の名選手のような、そんな場所ですね。

「やんばるで自然に囲まれた生活がしたい！」そんな方はぜひお問い合わせください。


※民泊、店舗での利用不可。
※駐車場利用について条件あり。（備考参照、詳しくはお問い合わせください。）
※内覧については日程調整が必要です。


text：しばす