一度入ると出てこれなくなりそうで、足を踏み入れるのに少し勇気のいる場所です。

地元では「ゲート通り」「ゲート２(ツー)ストリート」と呼ばれる、米軍基地入口近くの繁華街通りで、週末になると米軍関係の方たちで盛り上がる地域。
英語が飛び交い、ここでは「アメリカドル」も共通通貨として使えます。
日本とは言えないような独特でディープでカオスな雰囲気。

その「ゲート通り」と地元の商店街「一番街」につながる場所に「ゴヤ市場」という小さい市場があります。
入口は狭くて分かりにくいのに、中に入ると以外にも広くて、迷路のようになっています。
元々はたくさんの商い屋さんがぎゅうぎゅうと入って栄えていた場所ですが、
この日は精肉屋さんだけが営業していました。

外が晴天だというのが嘘のように暗くてしめっぽい。
でもこういう空気、ゾクゾクする！
肩をすくめながら入ってみて、精肉屋さんのお兄さんに恐る恐る話しかけると、意外にも優しくて安心しました。

今回募集しているテナントも、元々はこの精肉屋さんが借りていたこと。
インパクト大の「焼豚」という文字の意味は、この方のお兄さんが焼豚を売っていたときの名残だということ。
親切に教えてくれました。

正直、綺麗好きな方にはおすすめしません。
どちらかというと、チャレンジャー向け。
ちょっとひとりでは歩くのが不安な東南アジアのマーケットの雰囲気をイメージしてください。

ただ、DIY可で家賃がなんと10,000円！かなり安いです。
退去時の原状回復義務がないため、内装はいかようにも好きなようにいじることができます。
隣との仕切りもないため、工夫はいろいろと必要ですが、この土地、この場所、この空気は唯一無二の魅力です。

築年数も古いのでまだ未定ではありますが、いつか建て壊しになるかもしれないため、定期借家の１年契約としています。
水道が通っていないので、飲食店や水を使う業種はNGですが、その他の利用目的はまずはご相談ください。


text: ノハ