すぐ捨てずに、壊さずに、使えるものはしっかり使いたい。リサイクル・リユース・リノベーション。よく聞く言葉です。
そういう視点で見ると「建築物」に潜んでいる再生の可能性って、果てしないと思うのです。

隠れている部分を表に見せたり、過剰な設備を取り払いシンプルにしたり、素材そのものをプロダクトとして利用したり、と。少し手を加えることで、今の素材や形状を活かしてさらなる魅力を引き出す。
そんなことを考えると、楽しくておもしろくてワクワクだらけ。時間を経た空間てロマンがあると思いませんか？

場所は、漁業の町糸満市。お隣にスーパーがあり、公園、役所も近くて立地良し。
今回ご紹介するのは、分譲タイプのマンションの最上階スペース。当初は事務所で分譲された空間をオーナーがセルフリノベーションし、住居として活用できるようにされた物件です。

年季の入ったエントランスホールからエレベーターで一気に10階へ。
エレベーターを降りると、最上階には1世帯のみ。玄関ドアの先にはすぐに土間フロアが広がり、靴はそのあたりで脱いでお邪魔します。

室内に立ち入り、まず目に入るのは赤い扉に書かれた「消火栓」
結構立派なサイズの赤い扉がございますが、カーテンで目隠ししております。建物全体の消火栓は1階に設備されており、ほぼ専用との事なのでまずはひと安心。年に1〜2度の定期検査の際は、立ち入りにご協力をお願いします。

ドカーンと広がるワンルームを緩やかに区切るのは、コンクリートブロックで間仕切られたオープンなキッチン。
フローリング仕上げのキッチンは15cmほどの小上がりになっており、ステンレスのシンプルな調理台に2口コンロを設備。
L時に囲む造り付けの木製カウンター台の厚みと鉄製の脚がいい感じにバーカウンターを思わせます。
ほとんどが、グレーと白のツートーン仕上げですが、3面採光の為、明るく開放的。男前でありながら、健康的な空間です。

こだわりのトグルスイッチや裸電球の照明などくすぐるポイントが随所に散りばめられているので、ご見学の際に、ご自身で探すのもいいかもしれません。

最上階の為、目線を遮る建物がなく、青空の景色を楽しめるのもなんだか優越感があります。
おまけに夕暮れ時には思いっきりサンセットを独り占め。
今日も一日お疲れ様！と心の充電もできちゃいます。

空間に適当な広さと開放感があれば、あとは自分で楽しめる。という方。こういうの・・・いかが？