お花見と機関車D51で有名な「与儀公園」に「那覇警察署」「那覇市民会館」「赤十字病院」などなど。あぁあそこね！となるような目印だらけの与儀交差点から、徒歩1分に立地する物件のご案内でございます。

建物は、新築したての消防署「神原出張所」を正面にすると、左手にチラっと見えています。屋根と外壁をべったり朱色に塗りあげられた様相にほとんどの人はハッとするでしょう。

CG合成のような。映画のセットのような・・・インパクトとパンチ力はものすごいです。
先に言っておきますと、お茶屋さんではありません。もちろん、遊郭でもありません。

室内はというと、全体的に和風でくたびれ感は否めません。間続きの和室の引戸を取っ払って、フローリングに張り替えたりして、13.4帖の洋室を設えたもよう。
畳間もフローリングにはなっていますが、床の間や襖、欄間や船底天井もそのままなので、洋室というよりガッツリ和室より。また、リビングフロアからは20cmほど上がっていますので、柱を気にしなければ舞踊やお芝居の練習場に見えちゃいます。

ただ、、、やはり築64年の大先輩の貫禄が随所にみられます。トイレ、お風呂、キッチンなどの水まわりは、相当の経年劣化がみられます。故障はしていませんが、トイレ窓のサイズが大きめの木枠であるし、改築したと思われるシャワー室もざっくりした仕上げでドアが木板。湿気と冷気と着脱衣が気になるところ。

増築・改築の積み重ねからなのか、オーナーの遊び心なのか？とにかくつっ込みどころが満載なのです。
奥の洋室は、大きな出窓が2面をぐるりと囲み、木建て具の窓がなんともノスタルジック。奥行きも60cmほどあるので、腰かけて読書なんちゃって。そのままお昼寝もできそうな・・・想像を掻き立てられます。

また、足元の引戸を引けば猫が寛げそうな大きめの通気口であったり、押入れと思わしきドアの向こうに２階への階段が出現。
それも、かつて見た事のないほどの急勾配！増築か、隠し階段か？謎は深まるばかりですが、両手にモノを抱えながらの階段の登り下りはお控え願います。踏み外した暁には、滑り台のごとく落下すること必至です。

２階は廊下がぐるりを囲む和室が一部屋だけ。さらに細かい施しがあちらこちらに。
立派な床の間や欄間、足元の通気口、下半分がガラスの障子には絵が施されていたり。窓の雨戸の先にある固定網戸の、ちょっとした懐ろがなんとも言えない雰囲気があります。

小ぶりではございますがお庭もあり、和風庭園の名残りがみられます。夏にはスイカ、線香花火、お月見なども風情がありそう。
難点を言うならば、駐車場が塀の外にあり、水路にコンクリートで蓋したような場所。軽自動車なら斜めに2台、普通乗用車ならば1台程度。

正直、課題がいくつもあります。木の窓枠や建具もスムーズではありませんし、そのまま使うには不便もある事でしょう。ただ、昭和感を上手い事活かせるような気がするんです。
店舗・事務所も可能ですので、駐車場の条件がクリアできる方は、まずはお問い合わせくださいませ。

※宿泊所でのご利用ご案内はできませんので、あしからずご了承くださいませ。

text：たくし